
手の悩みに、専門性と細やかな配慮で向き合う
私は神戸市兵庫区で生まれ育ちました。現在のノエビアスタジアム神戸がある場所には、小学生の頃よくバスに乗ってサッカーの練習に来ていたものです。そんな大好きな街に、医師として戻ってくることができたことを心からうれしく思っています。
私が整形外科、中でも「手の外科」を専門に選んだ背景には、もともと工作など手先を動かすことが好きだったことに加え、映画『ターミネーター』で見たロボットの手の繊細な動きに感動したこともあります。人間の手が持つ繊細な機能や奥深さに惹かれ、手外科を専門にしようと考えるようになりました。

救急医療の現場と、米国留学で培った「先を見据える」治療
大学卒業後は慶應義塾大学病院の医局に所属し、栃木や神奈川の救急病院で経験を積みました。交通事故や仕事中の大けがなど、一刻を争う場面で多くの治療に携わるなか、確かな技術だけでなく、あらゆるリスクを見極めながら慎重に治療を行う大切さを学びました。その後は米国スタンフォード大学の手外科センターへ留学する機会にも恵まれ、専門性の高い医療に触れてきました。
「手の外科」は、手術で形をきれいに治すだけでなく、その後に「きちんと動く手」になるかどうかまで見据える必要があります。いわば、立体(3D)で構造を捉え、時間の経過(4D)まで計算して治療する分野です。数カ月、数年経ったあとに痛みが和らぎ、日常生活で使いやすい手になっているか――。そこまで見据えて治療を行い、患者さんが笑顔を取り戻されたときに、医師として大きなやりがいを感じます。
肘から先の違和感は、まずはご相談を
「手外科センター」と聞くと、大きなけがをした人が行く場所と思われるかもしれません。しかし、私たちが対象とするのは「肘から先」のあらゆるトラブルです。
特に中高年の方に多い、指の第一関節が変形する「ヘバーデン結節」や「親指の付け根の痛み」などは、「年齢のせい」と諦めてしまっている方が少なくありません。また、最近ではスマートフォンの使いすぎによる手のしびれや、家事で包丁を握るのがつらいといったご相談も増えています。

一人ひとりに合わせた「柔軟な医療」を
診療で一番大切にしているのは、「患者さんにしっかり納得していただくこと」です。専門性を活かした診療を行うことに加え、AIが発展する時代だからこそ、人にしかできない柔軟な対応や細やかな配慮を大切にしたいと考えています。患者さん一人ひとりと丁寧に向き合い、わかりやすい言葉や図を使って、ご納得いただけるまでじっくり説明することを信条としています。
肘から先のことで少しでも気になることがあれば、どうぞ遠慮なく、いつでもお気軽に当センターへご相談ください。皆さまの日常生活を支えられるよう、丁寧にサポートいたします。
医師プロフィール
整形外科部長/手外科センター長
三戸 一晃 (Kazuaki Mito)
整形外科

| 専門・得意分野 |
整形外科全般、手・肘 |
| 略歴 |
平成15年3月 慶應義塾大学医学部 卒業
平成15年4月 慶應義塾大学医学部 整形外科学教室 入局
平成29年10月 藤田医科大学 整形外科 講師
令和3年10月 スタンフォード大学 整形外科 Robert A. Chase Hand and Upper Limb Center
令和6年4月 川崎市立川崎病院 整形外科 担当部長、手肘外科センター長
令和8年4月 現職
|
| 資格・免許 |
日本整形外科学会専門医
日本手外科学会専門医・指導医
日本手外科学会代議員
米国手外科学会(ASSH)国際メンバー
神奈川上肢外科研究会運営委員 |
ドクターズ・インタビュー のページ一覧